1: (・ω・)/ななしさん
「世間の常識」に異議あり――。
「ウィズコロナ」の新しい日常を考えていくヒントがちりばめられた、爆笑問題・太田光氏の書籍『違和感』から一部を抜粋・再構成し、太田氏のメッセージをお届けします。
■「売れる」芸人を見極められるのか
なにをもって才能と呼ぶのか。
この手のテーマは、ひどく難しい。
たとえば、田中のことを「この世界で30年以上のキャリアがあって、あれだけ変わらないのも才能」と言う人がいる。
それを才能と呼びたきゃ呼べばいいけど、俺に言わせりゃ、そんなものは詭弁だから(笑)。
出会ってから今日まで、田中に才能があるだなんて一度も思ったことがない。
じゃあなぜ、才能について語るのが難しいのかと考えると、結局、わからないからだと思う。
才能を「売れる」という言葉に置き換えてみてもそうで、この世界は、誰がいつ売れるかだなんて誰にもわからない。

ピコ太郎がいい例だ。
『ボキャブラ天国』という番組で一緒にやっていた頃は、底ぬけAIR-LINEというお笑いトリオだったんだけど、その後、古坂大魔王の名でピン芸人として活動していく。
そんな古坂を、くりぃむしちゅーの上田や俺は「あいつが売れないなんておかしい」とずっと言い続けていた。
でも、売れない。
どこに行ってもなにをやっても売れやしない。
そんな古坂大魔王を見かねて、どうにかしたいと思った上田は、さんまさんに売り込みまでする。
ところがその時に「古坂という日本一おもしろいやつがいるんですよ」と言っちゃったもんだから、さんまさんが「日本一」という言葉に食いついちゃう。
「俺よりおもろいんか?」と言われた上田は「あ、違います。日本2位です」と慌てて訂正したっていうね(笑)。
そんな感じで苦労していた古坂大魔王なのに、ジャスティン・ビーバーが、ひとことつぶやいただけで大ブレイクしたのだから、この世界の売れる・売れないは本当にわからない。
小島よしおが売れた時もそうだった。
うちの事務所は『タイタンライブ』というお笑いライブを2カ月に1回やっているんだけど、その舞台には、日本エレキテル連合などのタイタン所属のメンバー以外に他事務所の芸人にも出演してもらっている。
他事務所で若手芸人の場合は、わざわざネタ見せに来てくれて、うちの作家や『タモリ倶楽部』などの放送作家である高橋洋二さんが「おもしろい!」と感じたら出演してもらうんだけど、ある時、ブレイク前の小島よしおがネタ見せに来てくれたことがあった。
そのネタ見せでの小島くんは合格しなかったんだけど、次の月には大ブレイクしていたから。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c20ecabe6aa01146e59a4824322a0d38864aa8ed
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